第七回プロト歌会

プロト歌会、なにやらひさびさな気がするし、わりといつも通りにやってみました。普段からネタまみれだという話もありますが。

ユニット指定部門
OMG誰かELI5お願いだから　はやく〈!-- HALP --〉

（結句はすべて半角です。画像は文字化けしてますし、半角で書くとHALPが消えるので。）
シーズ、なにも浮かばんとなって、なんとか曲名からネットスラングを引っ張り出してみた。にちかさんならこれくらいは使うと思いたい。

歌意はそのまま。なにかどうしようもないことが起きてしまっているけれど、自分ではわからない。誰か教えて、助けてほしい。でも、「助けて」と声には出せない。
ポイントは結句で、五酸化さんが正解です。コメントアウトなので表には出てこない叫びですね。
皆さんの目をひけたようなのでまぁいいかな。

テーマ指定部門
だって見とれてしまったんだよ山茶花よあなたのように口紅を差す
芹沢あさひ

これは全開の二次創作。
短歌だけだと山茶花ってなんじゃいで終わってしまうのですが、これはシャニマスで、芹沢あさひの付記があるので、そのまなざす先には当然、黛冬優子がいるのです。
ということで椋鳥さんが大正解でした。拾っていただけて嬉しかったです。
なお山茶花は冬の花で、潔く落ちる椿の花と見分けはつかないけれど、その花は椿と違い、潔くは落ちません。

技法指定部門
去るひとと立ち竦むひと夕暮れに君に背いて君の背を押す
市川雛菜

市川雛菜としてますがひなまどですね。
なのでこれも二次創作のアクセルをだいぶ踏んでます。
構成も対にしてみましたが、ひねり過ぎたかな……。

自由詠
陽も柔き群青の午後のチルアウト　窓の外には香り立つ海
樋口円香

ひ　もやわき
ぐ　んじょうのごごの
ち　るあうと
まど　のそとには
か　おりたつうみ

折句でした。
バレなかったようなので、これを勝ちと言っていいのか、負けというべきなのか、どっちなんすかね冬優子ちゃん？

以上です。

第七回プロト歌会

プロト歌会、なにやらひさびさな気がするし、わりといつも通りにやってみました。普段からネタまみれだという話もありますが。

ユニット指定部門

OMG誰かELI5お願いだから　はやく

画像は文字化けしてますがこうなります。
シーズ、なにも浮かばんとなって、なんとか曲名からネットスラングを引っ張り出してみた。にちかさんならこれくらいは使うと思いたい。

歌意はそのまま。なにかどうしようもないことが起きてしまっているけれど、自分ではわからない。誰か教えて、助けてほしい。でも、「助けて」と声には出せない。
ポイントは結句で、五酸化さんが正解です。コメントアウトなので表には出てこない叫びですね。
皆さんの目をひけたようなのでまぁいいかな。

テーマ指定部門
だって見とれてしまったんだよ山茶花よあなたのように口紅を差す
芹沢あさひ

これは全開の二次創作。
短歌だけだと山茶花ってなんじゃいで終わってしまうのですが、これはシャニマスで、芹沢あさひの付記があるので、そのまなざす先には当然、黛冬優子がいるのです。
ということで椋鳥さんが大正解でした。拾っていただけて嬉しかったです。
なお山茶花は冬の花で、潔く落ちる椿の花と見分けはつかないけれど、その花は椿と違い、潔くは落ちません。

技法指定部門
去るひとと立ち竦むひと夕暮れに君に背いて君の背を押す
市川雛菜

市川雛菜としてますがひなまどですね。
なのでこれも二次創作のアクセルをだいぶ踏んでます。
構成も対にしてみましたが、ひねり過ぎたかな……。

自由詠
陽も柔き群青の午後のチルアウト　窓の外には香り立つ海
樋口円香

ひ　もやわき
ぐ　んじょうのごごの
ち　るあうと
まど　のそとには
か　おりたつうみ

折句でした。
バレなかったようなので、これを勝ちと言っていいのか、負けというべきなのか、どっちなんすかね冬優子ちゃん？

以上です。

第十一回歌会

五月はいろいろあって短歌を頑張っていたのですが、結果、完全に息切れを起こして最近ぼーっとしています。十首連作であんなに疲れるとは思わなかったわ……。

題字「書」
交換日記を書くのはやめた夏浅き日々に句点を打ちたくなくて
樋口円香

天檻、最高でしたね（挨拶）。
これを作ったときは別件で樋口を「降ろして」いたので、ほぼ一発。なのであまり語ることはなかったりします。意味のないことを続けるのも、区切りがついてしまうのも厭う。そしてもし区切りをつけるなら、自分の手でやる。それが樋口円香。
唯一悩んだのは三句目ですが、エピソードの季節と、今の季節、彼女たちの人生の季節ということで「夏浅き」を取りました。当然「浅」倉透でもあります。

まったくの余談ですが、4thの手紙の樋口があまりにも樋口で歌会中にちょっと発狂してました。あれはヤバい。ほんとうにヤバい。……樋口……おれは……。

題字「結」
おまもりのかわりに結ぶ純白のスタンスミスにピンクのリボン
ストレイライト

これはぜんぜん浮かばなかったので、完全な二次創作に踏み込んでしまったものですね。読む人のことを考えていないやつです。
純白のスニーカーは芹沢あさひ、ピンクのリボンは黛冬優子。汚れたり転んだりしないようにという祈りと、冬優子ちゃんにもらったリボンがあるなら、これまでのように水溜まりに飛び込んだりはしなくなるよね、という変化の象徴です。はい、伝わるわけがないですね。

いちおうスタンスミスは芹沢あさひ、履いています。白ではないですが。

「覚」
ペトリコール香り立ち想い出す鯨の夢から覚める日のこと
浅倉透

浅倉透が眠れる巨大な獣で、いつか遠くへ行ってしまうという概念を公式が打ち出してきているの、完全に解釈一致で最高だよね、という歌です。
水の中にいるのなら雨の香りはしないはずで、本来はここに留まっている生き物ではないということ。想い出す、は本来を思い出すのと、夢の終わりを想い始めるをかけたつもりですが、上手くいっていないですね。
これは最初、別なものを出す予定だったんですが、天檻が素晴らしかったので急遽変更。提出30分前に読み終わり、短歌のメモを漁って15分くらいで作ってます。なので皆さんからのご指摘頂いた、推敲が甘いというのはまったくその通りでございまして……。気が抜けすぎだなと反省してます。

「独」
さめざめと光を返す熱帯魚アクアリウムをひとりで歩く
杜野凛世

題字の「独」で凛世花伝のソロデートを思い出してしまって、そのまま素直に作った歌です。ですので、これもあんまり語ることがなかったりします。
むしろ自分的には技術的に構築していった歌なので、評価していただいたことは嬉しく思います。（手癖と言われれば手癖なので……。）
ベタですが通常とは違う擬音で心情を示して、カタカナで冷たさと軽さを出して、というような感じでした。熱帯魚とアクアリウムの繋がりがくどいかなとも思いましたが、いかがでしょうか。

二次創作はエモと狂気で殴り付けるものだと認識しているのですが、作品として出す場合、特に短歌は文字数が限られるため、対象との間に適切な距離感を取ることが重要であると、最近あらためて感じています。
己の狂気をコントロールする術を身に付けねばならぬ。

頑張ります。

第十回歌会

ドーモ、樋口円香に脳を破壊された狂人です。

さて。

シャニマス詩歌部、記念すべき第十回歌会のことですが、先だって【オイサラバエル】という核弾頭のような一撃を受けたうえに、デレ10thで感情が訳のわからないことになったため、今回はおとなしく樋口円香全振りでいくことにしました。

（なお樋口界隈に激震を走らせた【オイサラバエル】の内容はみなさんどうにかして読んでいただきたいのですが、要はこれまで底流としてひそやかに描いてきた「うつくしいもの」の話を全力でブチ込んできたわけです。そもそもの「青春」という「期間限定」な主題に、「未完成の美」まで加えてきたということは、やはり「女の子の時間（とその終わり）」という「アイドル」を描ききるという宣言に他なりません。そしてもうひとつ、われわれを発狂させた凶悪な点についてはマジでご自身でお確かめになって下さい。とぶぞ。）

まぁそんなわけで必然的に、樋口、浅倉、シャニPの三者を歌うことになりました。最近はアイドルを主体として詠むことに心理的な難易度が上がってはいるのですが、今回は樋口円香を主体としていくことを決心し、俺の樋口をみてくれ、という勢いで作歌を開始。

その後【はるとあめ】に【射陽】で完全にオーバーキルをくらい、おれは樋口のことはなにもわからない期に突入するのですが……ひぐち……俺は……。

「色」
青空を黄昏の色が濁らせるわたしはあなたの手を握らない

歌意はほんとにそのままです。
青空は浅倉透であり「うつくしいもの」。黄昏は樋口自身。透明なものこそがうつくしいのであれば、色は美を汚すものでしかありません。それが恋であれ友愛であれ、触れて色づけることを「わたし」が良しとはしない。ちなみに青空とあなたは浅倉でもシャニPでも、複層的に取ってもらえればと思って作ってます。シャニPもまたひとつの青空ですし、シャニPと樋口が手を取れば浅倉透は濁るでしょう。（【射陽】も【オイサラバエル】に触れてからだとかなり色合いが変わります。）
なお言葉的には最初は恋心から入ったので「暁」、「抱き締めない」だったのを今の形に変えてます。戻らない時間の流れも出したかったので。

「影」
あなたの影の長さも知らない耳裏の星のかたちも知っていたのに

難産でした。これも歌意はそのまんまで、すぐ傍にいた相手がいまは遠く離れていってしまったという感じです。
下の句は「本人も知らない身体的情報（を知っている）」ということを描きたかったので、ホクロのつもりでした。場所も背中や脇やうなじで悩みましたが、他人からも見えていたり、エロティックになりすぎるしで耳裏となりました。
歌としては、上の句はもともと別のかたちのときの下の句だったものを、納得がいかずに入れ替えたものです。結果、初句七音でいくことになったので、下の句の音数の調整にめちゃくちゃに手間取りました。（初句七音のときは、以降の音数は定型の方がよくなるという、教本の教えといくつかチャレンジしたときの実感です。）二句目の8音が気にはなるんですが、意味的にいかんともしがたいのと、これはこれでフックになるからよいのかなーと。感想を聞きたいところです。

「喫」
その傘に手を伸ばすのは苦手です　喫茶店にはひとりで入る

これはほぼ一発でできたのですが、逆にいじれなくなってしまいそのまま行きました。単体では弱いとは思いつつ、一首はこういうのもいれておきたいという気持ちもあり。
直近だと福丸さんの【はるとあめ】ですが、ノクチルは印象的な傘のエピソードが多いのと、シンプルに傘は庇護の象徴（今回はつまりシャニP）。そして当然、円環を描いているので浅倉透のことでもあります。（余談ですが【はるとあめ】では浅倉透「だけが」傘をさしていたりします。ノクチル4人のスタンスの違いが明確に描かれているので必読です。）
樋口円香は助けを求められない娘であり、選ぶこともまだできない、という上の句から、だから独りを選んでいるという下の句への流れでした。そして本来孤独であるべき喫茶店に押し掛けてくるのは誰でしょうね、という歌でもあります。

「今」
｜青春は執行猶予　《ノンフィニート／モラトリアム》その花に名前は今もつけないでいる

三多摩さんにルビ芸と言及されて爆笑していたのは秘密です。
下の句は感情の処理の話です。名前をつけて、決めてしまえば、なにもかもが変わってしまい戻ることはない。樋口円香の命題でもあるこのことと、【オイサラバエル】で言及された「ノンフィニート」を合わせ、未完成／未決はノクチルであり、つまりは青春のことだよねということで「モラトリアム」を置きました。
ちなみに一稿はこんな感じでした。

ノンフィニート／モラトリアム　その花に今は名前をつけてあげない

これでは面白味がない上に意味不明なのでいろいろ弄って今の形になっています。上の句はノンフィニート（の元ネタ）がわからなくてもいいように。下の句は執行猶予を受けて、もうほんとうはずっと前からわかっている、そしてこの先もつけるつもりはないのだというふうにしました。

個人的には四首とも気に入っていますが、結果はあまりふるわなかったので…………うん。

一年前よりは進歩しているとは思うものの、はたして上手くなっているのか、よくわからん。

2022市川雛菜さんバースデー短歌

市川雛菜さんバースデー短歌である。
今回みなさんの出来がよくてスゲーなーと語彙力を失った。よるこさんととにーさんの間に挟むのはやめてくれよとは思いました、部長。

さて、
特に好きなのは椋鳥さんの歌。

　いちばんを選び取ってきた指先で瞼に載せる春の新色

雛菜さんの持つきっぱりとした意思の力が、ささやかな日々の仕草で表現されていて素晴らしい。春の新色の華やかさと軽やかさもとても好きです。

五酸化四鉄さんの歌も、雛菜さんでこんなに固く（誉めてます）いくのか、という驚きがあって印象的でした。

　ひとつ輪を重ねし幹は揺るがねど変化は枝に萌す三月

あとはやはりよるこさんの歌。

　菜の花が咲き始める日しあわせの色をひらいて君が生まれた

「始める日」と「ひらいて」の「ひ」の音が効いているし、さりげないi音の流れが心地よい。上手い。そしてアイドルである「君」への歌であるのがほんとうに真摯な歌だと思います。

続いて自作。

　おびえないでね、やさしいひとよ　しあわせはたんぽぽみたい　そっと咲くから

ちょっと変則というか反則だよなーとは思いつつ、（俺は樋口のことなんかぜんぜん好きではないので、）市川雛菜さんについて語るときは樋口のことを外すことができないので、結果このようになりました。
いちおう（円香先輩のような）しあわせや好意に怯えているやさしいすべての「あなた」への気持ちの流れのようなものを歌おうと思って作った歌です。しあわせであることは、しあわせになろうとすることは、けして悪いことではないんだよという。

そして、個人的に現在初句七音強化月間なので上の句はキメ。後半は最初は「しあわせはしあわせとしてうけとればいい」だったんですが、さすがにしつこいので言い換えていってこの形になりました。
たんぽぽはエピソードのイラストにもあった気がしたのと（ありましたよね？）、ささやかで、ありふれていて、でも強くて、広がっていくもの。綿毛のやさしいイメージから。
個人的には展開もふくめ、けっこううまくいった気がしているのだがどうだろうか。

カミサマは代替可能

#愛してる　代替可能なカミサマを持続可能な魂のため

　斑鳩ルカさん誕生日短歌、完全に失念していた。
　さて、まず前提として、生きている人間を神様扱いすることはとても危険なことだと思っている。(だからアイマスやってるところもある。)しかし一方で、われわれは生きていくにあたってカミサマのようななにかが必要でもある。
　ルカさんに限らずアイドルはたしかにカミサマのようなものではある。だが同時に、アイドル(という枠、立ち位置に)はいくらでも交換可能で、恐ろしいのはそのことをステージの上も下もわかってやっているということだと思う。
　ということで「交換可能な神様」でつくっていった。唯一絶対で強いはずの神様の方が交換可能で、弱く脆い信者の方が実は主体であり残酷であるという関係。ルカさん視点ではなく、観客の視点になる。
　既によく知られているように、推し活は結局のところ、相手ではなく自分のためにやることである。繊細で壊れやすいわたしのために、神様を消費していく。
　わたしと神様が対比関係なので、言葉も対比になるようにしていく。英語にしてセンシティブやフラジャイルとも考えたが、冗長になるのと、漢字でも揃えたほうがよさそうだったので考えていく。ボキャブラリーが貧しいのもあるが、「◯◯可能な」「～ティブ」となると最近流行りの「持続可能」でほぼ一択だった。推し活は魂の栄養であり、持続可能な魂は生きている／生きていけるということです。

　交換可能な神様を愛してる　持続可能な魂のため

　これだとちょっと冗長かつ面白くなかったので、愛してるを最初にして神様をカタカナに。ルカさんぽさを出したかったのと、気味悪いというかイヤな感じが欲しかった。愛してるもカタカナにしてみたがダサかったので、以前よるこさんがやっていて格好よかったので#をつけてみたら、ルビも相まって実にイヤな感じになったのでこれで完成としました。
　ルカさんからの発想ではあるけれど、個人的にアイドルに対して考えていることがきれいにまとまった感はある。久々に良くできたなと思ったが、いくらなんでもお誕生日を祝う内容ではないなということで、誕生祭のタグはつけずにおきました。#を使った短歌で#に気を使うというオチでした。

第六回プロト歌会

ユニット指定「ノクチル」

そんな顔するんだね、知らなかった　あなたと同じ景色にいたい

　ノクチルとしての四人の関係はこういうことではないのかなという歌です。どれだけ一緒にいて、知らないことなんてないと思っていても、知ることがなかった喜びや怒りや哀しみや決意があって。そしてそれでも一緒にいたいと願う。「みんな」から「ひとり」に、「わたしたち」が「わたし」になること。それは成長であり、幼年期の終わりでもあり、それこそはノクチルのテーマではないかと思います。
　歌としては上の句は頑張ったけれど、下の句がうまく言い換えができずこのかたちに。……これが散文的ということですか。

テーマ指定「故郷」

帰るべき場所とするなら故郷はあなたの隣にしますミスター

　これは実は浅倉透のイメージ。照れ隠しに樋口の真似をした浅倉、という絶対に伝わらないダメなタイプの二次創作です。

技法指定「倒置法」

未提出。

「自由詠」

お守りのかわりにリボンをつけたげる　走り続けてただそのままに
　／黛冬優子

　ノクチルの歌と一緒で、上の句にやりたいことを全力で投入した結果、下の句がうまくまとまらないという。反省しましょう。
　内容としては芹沢あさひにリボンをつける黛冬優子というのが伝わったのでまあよし。
　黛さんはある種、芹沢あさひのようなものと対峙するために「ふゆ」を作り上げたはずなので、その芹沢さんに素の冬優子を指針とされるのは嬉しさはありつつ、違うだろ、という怒りのような感情もあると思っています。神様に指を指されているお前が、そんなことでどうすんのよ？
　結局、われわれは芹沢あさひに、そうありたかった、しかしそうはなれなかった幻を見て、勝手に苦しんで、その幻を押し付けてしまいがちですが、それこそそんなものは芹沢さんには一切合切関係がないわけで。われわれはただ、祈ることしかできないし、してはならないよなと思います。芹沢あさひ、健やかであれ。

　……ということを短歌にしましょうね？