シャニマス詩歌部 第十四回歌会

 いきなりぶっちゃけますがシャニマスはもう長いこと、推しが来たらガチャやってコミュ読む何か、になっているのでもうちょっとどうにかならねぇかなと思っています。

題字「雪」
降り積もる感情として東京の雪ひととき君をとどめて消える  (黛冬優子

 アイドルは強い印象を残すけれどすぐに消えてしまうよね、という歌でした。あなたの、あなたたちの、一瞬にわたしを残したい。
 雪の字から普通に作りはじめて、黛さんだなとなって調整していきました。ポイントは「東京の」で、都心の雪はあまり降らないから強い印象を残しますし、影響も大きいですが、すぐに消えてしまうものなので。あとはサイバーパンクやロマンを呼んで来てくれるかなと。
 ちょっとごちゃってますが、個人的には好きな歌。

題字「明」
照明の落ちて舞台の残像のあなたの吐息だけが確かな  (七草にちか

 最初は下記のかたちでした。

  照明が落ちた舞台で残像のあなたの吐息だけが確かで

 ほんとうの緋田さんが立ち現れるのは、おそらくやりきったステージが終わった一瞬だけだろうし、それを知ることができるのは隣にいるにちかさんだけだよな、というところから作りました。
 曲が終わって、暗転して、瞳に残る姿からこぼれる吐息に、わずかに込められた感情について(でも、それが何かを知る前に一瞬で消えていってしまう)。
 視点は上から下へ消えていく順で。より切迫感を出したかったので単語を「の」で繋いでいくかたちに変更して提出しました。効果が出ていればよかったです。

題字「変」
変わりゆく明日に君がいなくてもいつかの海に今日の名を描く  (市川雛菜

 これはまんま先日の【DE-S!GN】なのであまり言うことはなく……。あれは市川さんのベストコミュではないかと……。

題字「千」
名付けずに言葉にせずに触れもせずあなたの傍で千々に乱れる  (樋口円香

 特に何かのエピソードがというより、樋口円香の「あなた」に対する強い感情についての歌。僕の中で樋口円香はこういうひとだということです。決定的なことは決めず、行動せず、しかし傍に立ち続け、静かに自壊していくような、強くて弱くてやさしいひと。そんなイメージ。
 歌としては「に」と濁音で、最後の「千々に乱れる」に繋いでいってます。

 

 なお余談ですが問題作の【Merry】については内容はいいけれど、これを公式がやるのはコントロール欲が強すぎるよね、というスタンスです。シャニくんはときどき下品になるから……。

 


 そしてここまで読んで下さった方で、デレステをやっている方は、現在開催中のSfC予選Cグループでは、岡崎泰葉さんと蒸機公演メンバーへの投票をどうかお願いします。
 あの日見た蒸機の夢の続きを、どうか彼女とぼくたちに。
 よろしくお願い致します。

 以上です。