20210927

先日の自作解題という名の蛇足です。

一応、先に言い訳をしておくと、個人的に第三シーズンに突入した感があってですね。何言ってんだコイツ、と思われるかもしれませんが、要は短歌をつくるだけでなくて、読む方も含めて言語化する／できることが重要になってきたなと感じてきたのでブログ運用に踏み切った次第です。（シャニマス詩歌部の皆さんにはマジで感謝しています。ありがとう。）

では、以下蛇足です。

これはわりと一発に近い。
暁は初恋の意。そしてもちろん樋口円香の色でもある。雛鳥はまんま雛菜ではあるが、同時に樋口のことでもある。樋口→雛菜でも、雛菜→樋口でも取れるようにしたいなと思った。
悩んだのは「花」のところで、ここは「黄色い花」や、ガーベラやスターチスといった黄色くて花言葉が恋にまつわる花の名前をあれこれ入れ込んでみたのだが、結局は音数や響きを取ってこの形にした。花だけでも意味は通じるかなという判断もあった。

そして問題のふたつ。

りんか（@karriiinnnn）さんのhnmdSSがめっちゃよかったので勢いのままに作ったのが「五秒」の方。
花凛『円香先輩わがままだね』https://t.co/o1HdE6nNML
（※一応18禁なので注意。）

風が吹き暁色に染まる青たぶん世界は五秒止まった
↓
その時にたぶん世界は五秒止まった暁色に染まる青空

困ったら上の句下の句を入れ換えてみろ、と言っていた誰か、ありがとう。
これはかなりズルをしていて、印象に残った作中の文章をそのまま使っている。というか、使いたくて作ったのがこの歌だったりする。（元ネタを明言した上で使っておかないと、いつかしれっと自作で使ってしまいそうだという危機感? もあった。）一応作中のシチュエーションとは意味合いを変えていて、初恋に気がつく一瞬は、五秒くらいは止まるよね、世界、ふふ。という歌である。

もうひとつはきちんと作った。というと語弊があるが、最後まで詩歌部やひなまどのタグ付けをするか悩んだということだと思って欲しい。（この辺の二次創作、三次創作については次回以降でちょっと語っておきたいと思っている。）最終的に、なんであれ、りんかさんのSSから浮かんだ情景なのだからと、タグをつけて投稿した。
黄昏。やがて来る終わり。今を惜しみ鳴く蝉の声。うだるような夏の午後。悲しいほど高い青空。胸を焦がす感情。激情。それでも、と前を向く女の子の横顔。決意。そして決意をせざる得ない哀しさ。
とまぁ、もう好きなものの数え役満みたいなものである。
なので、こちらも大枠はわりとさらっと決まった。不可避の変化と、変化への期待と不安。今を惜しむ感情。前述のように初恋=暁なので、終わりは夜であり、終わりへ向かう暮れ行く空は黄昏である。

黄昏に変わるな空よ急ぐのは蝉だけでいい生きていくから

ここから最後をどうするかでかなり悩んだ。
まず、心情の吐露というか、堪えていたけど溢れてしまったというか、そういう感情を入れたくて一字空きに変更。そして、より強い意思と、強い意思を持たなくてはいけない哀しみのようなニュアンスを出したかったので「生きていくから」を「生きていくんだ」に。理由の説明ではなく問答無用の決意なんだと。で、最後の最後に、その決意の強調と自己完結の色合いを出したくて句点を入れて完成とした。

自分ではよくできたなと思っているし、作者さんにも喜んで頂けたのだが、作り方としては結構問題があるような気がしないでもない。どう思われます？